いくら良い内容の文章でも、読んでもらわなければ相手には伝わりません。
「読みたい」と思わせるか、「読みたくない」と思わせるのか。
まずはそこが第一関門ですね。
それには、視覚情報がポイントになります。
例えば、分厚い辞書と絵本が1冊ずつ置いてあれば、絵本の方に受け入れやすさを感じ、親しみを覚えるのではないでしょうか?
「早く読むことができる」
「気楽に読める」
「なつかしい」
など外見から判断するからでしょう。
それと同じように、一つの文章を目にした場合も、まずは見た目で判断されます。
「読みやすい文字の大きさ」
など、視覚的な印象から読みたいという欲求が湧くからです。
でも、今回はあえて、少しでも目を通した結果、「読んで良かった文章とそうでない文章の違い」についてお話ししたいと思います。
「興味ある見出し」に惹きつけられて読みはじめた人が、数行読んだところで「続けて読む」か「中断」するかを迷い始めるのはどうしてなのでしょう。
これを読んでも、あまり意味がないのではないか?
読んでいて面白さを感じないのなら、何も読むことに時間を割く必要はない!と思うからです。
そして、一度「自分には必要のない文章だ」と判断されると、直ぐに見切られ、もう戻ってきてはくれません。
その判断をする要因となるものは?
「文章の読みやすさ」
「文章の書き方の好き嫌い」
など人それぞれですが、これをたった数行で判断すされてしまう文章は何が悪いのでしょうか。
1.視覚的に感じてしまう読みにくさ
「読みたくない」と判断されやすい文章は以下の通りです。
①小さな文字
小さな文字が、ビッシリ詰まっている文章です。
とても読みづらく感じます。
見ただけで目が疲れてきそうですね。とても続けて読む気にはなれません。
②文章が長い
これは、一つの段落が長いこともそうですが、一文が長いことにも通じます。
一文が長くなると、主語や述語などの関係があいまいになりやすく、何を言いたいのかわかりづらくなります。
すっきり理解することができない文章は、読む気力を失わせてしまうのです。
③空間のゆとりがない
空間もデザインのうちです。
何も描かれてない空間に人を和ませるゆとりと余韻がうまれます。
文字が大きくて一文章が短めでも、字間・行間が詰まっていれば読みにくいものです。
「段落を分ける」
「改行を増やす」
「漢字の多用を避ける」
など、読みやすい空間づくりを心がけましょう。
④小見出しの内容が不鮮明
興味のあることや知りたいことが、どのあたりに書かれているのかがわかれば、読む気力が湧いてきます。
せっかくつけた小見出しなのに、そこに何が書かれているのかわからないあやふやなものでは興味がわきません。
得られるものが不鮮明のため、「つまらなそう」と判断されてしまうでしょう。
2.内容的な読みにくさ
① 堅苦しい言葉
説明書や研究論文を好む方はマニアックです。
読んで欲しいターゲットを絞りたいのなら良いのですが、多くの人は堅苦しい文章は受け入れづらく、違和感を覚えるでしょう。
内容にもよりますが、すぐそばで語っているような、親しみやすくわかりやすい言葉を使いましょう。
②決めつけている文章
100人いれば100通りの感じ方や考えがあります。
これが真実だ、これしかない!という文章は威圧的なので、読み手は抵抗を感じ、受け入れにくいと思います。
「自分はこう思った」という意見でとどめ、他人の意見も受け入れる懐の大きさを持つことも肝心です。
③文章が理解できない
表現力、伝達力など、これはライティング能力に大きく関わってきます。
わかりやすい文章を書ける人は良いですが、文章制作が苦手な場合は、短い文章でコメント的に書くなど工夫が必要です。
文章のその向こうには、読んでくれる人がいます。
「せっかく書いた文章なのに、誰も読んでくれない」のではなく、一番大切なのは「読む人の気持ち」です。
「読む人への思いやり」です。
読みやすさに加えて、「読んだ後のお得感」、「読んだ後の成長」を感じてもらえる文章を書くことが出来たらうれしいですね。
知らなかったことを知った、知識を得た、新しい世界を見たという充実感が、読んだ人を幸せな気持ちにしてくれるからです。
自分が「これがいい」と発信したものが、「いいね」をたくさんもらえた時はうれしいでしょう。
けれど、それは自分がいいと決めたからもらえたのではなく、多くの人がそれに共感して認めてくれたから得られたのです。
例えば、「死ぬまでに絶景行きたい世界の絶景」プロヂデューサーの詩歩さんは、絶景の写真に主観的なコメントや感想を入れていません。
それは、押しつけがましさを出したくないという想いからでした。
目にした人がそれぞれ「ここがいい!」という感動を表現できるように、見る人の思いを尊重する姿勢がステキだと思います。
だから、のせる文章は、場所など客観的な情報のみにしたのだそうです。
独りよがりのものではなく、他の人の存在を大切にする姿勢が、周りの人にもしっかり伝わって、多くの賛同を得たのでしょう。
小説と違い、WEBライティングにおいては、文章能力だけが決め手ではありません。
デザインや画像・映像、またSEO能力なども関わってきます。
つまり、例え何かの要素が劣っていたとしても、他の優れた部分を活かして補える場合もあるのです。
読んでほしいターゲットへの想いがつまった文章をぜひ作ってください。
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